湯船で溺れている老人を助けるために、多くの人たちの前に自らの裸体を晒してしまった。

湯船で溺れている老人を助けるために、多くの人たちの前に自らの裸体を晒してしまった。

【性別】男性
【年齢】(大恥をかいた当時)
45歳
【職業】(大恥をかいた当時)
製薬会社の研究職

【住まい】(大恥をかいた当時)
当時、私は結婚していて、まだ小学校に上がったばかりの息子が一人いました。
東京に本社を置く大手製薬会社に勤めており、研究開発部門の課長職として、新薬の開発に取り組んでいした。
仕事の関係で東京と大阪の行き来を繰り返す毎日で、主に大学病院の先生方との打ち合わせが多く、かなりストレスを感じていました。





【簡単に言うと・・・】
ホテルの大浴場で意識を失っている人を助けるために、裸で大浴場から飛び出してしまった。

【恥をかくまでのいきさつ】
開発中の新薬の厚労省への申請が終了し、仕事に一段落が付いたので、家族サービスと私自身の骨休めを兼ね、1週間の休暇をもらって北海道の阿寒湖に家族で旅行に行ったのです。
その時に宿泊したホテルは、湖畔でも最も景色のいい所に立っていて、最上階にある大浴場からは眺めは最高でした。
元々風呂好きの私は、朝昼晩と1日3回はその大浴場に通っていました。
そんな時でした。
ある人を助けたことから、私はとんだ赤っ恥をかく羽目となってしまいました。

【恥をかいた内容】
厚労省への申請書類を提出した後、ヒアリングも問題なく、提出した申請書類は無事に受理される運びとなりました。
打ち上げパーティーの際に、社長から、開発に携わった関係者一同に、その労をねぎらうものとして、1週間の休暇と10万円が付与されたのです。
私たち夫婦は、予てから行きたいと願っていた北海道の阿寒湖に、丁度いいチャンスなので出掛けることにしました。
旅行好きの家内が計画を立て、阿寒湖を中心に道東を巡る旅に出発しました。
初日は羽田から釧路に飛び、釧路からはバスで阿寒湖に行きました。
阿寒湖には3泊の予定でした。
宿泊したホテルには最上階に展望の素晴らしい大浴場がありました。
2日目の昼過ぎに大浴場に行き、その日2回目の入浴をした時でした。
平日の昼下がりだったので、大浴場には、私以外に高齢者の方が一人だけ湯船に浸かっていました。
私は洗い場で体を洗っていたのですが、何気に湯船を見た時に、さっきまでいた老人がいません。
浴場内も見回しましたがやはりいません。
脱衣場には私の前を通らないと行けないので気づくはずです。
不思議に思い、湯船に近寄ってみると、その老人が湯船に沈んでいたのです。
私は慌ててその老人を湯船から引き上げ、脱衣場運び込みましたが脱衣場には誰もいませんでした。
その時老人は意識がなく、口からは泡を吹いている状態だったのです。
慌てた私はそのまま、老人を脱衣場に置いて、大浴場を出てロビーに駆け込んだのです。
それも素っ裸で。
ロビーには丁度観光バスが到着したところで、老若男女でごったがいしていました。
とにかく私は、ロビーのカウンターにいた若い女性に状況を説明したのですが、その女性も素っ裸の私に困った様子でした。
一刻を争う状況だったので、その女性の手を引っ張り、多くの人たちが何事かと、素っ裸の私を冷ややかに見つめる中、その女性と途中にいた従業員の中年女性を連れて脱衣場に戻りました。
老親は泡を噴いたまま白目を剥いていました。
従業員の女性は携帯で救急車を手配し、ホテルの責任者に連絡してくれました。
そこで漸く自分の置かれている状況を私は把握したのです。
従業員の女性は恥ずかしそうに私にバスタオルを渡すと、その場に横たわっている老人にもバスタオルを掛けてくれました。
直ぐに、ホテルの責任者と救急車がやってきました。
老人は直ちに病院に搬送され、一命を取り留めたと後で聞きました。




【恥をかいた時の心境】
救急車に連絡がいくまでは、その老人のことが心配でしたので、特に恥ずかしいといった感覚はありませんでした。
しかしその後、若い従業員の女性からバスタオルを手渡された時には、我に返っていたので流石に恥ずかしかったです。

【まわりの人たちの反応】
脱衣場に運んだ後の老人の状態がかなり逼迫しているように見えていたので、そのことがとにかく心配でした。
ロビーのカウンターには女性が二人いて、ロビーのフロアーには数十人の人たちがいたように記憶しています。
みんなが笑っているようだったり、あるいは私を指さしているようだったりといった様子が頭の中には残っていますが、定かではありません。
ただ鮮明に残っている記憶としては、一緒にいた中年の女性が、不謹慎にも、脱衣場で私の裸を指さしてゲラゲラと笑っていました。
何かとても屈辱的な感覚を覚えました。




【結末】
人前で裸体を逸らしてしまうという、何とも恥ずかしい失態を犯してしまったわけなのですが、けして故意ではなく、あくまでも人助けのための不本意な行動だったので、その後警察からの事情聴取を受けましたが、特におとがめもなく、猥褻物陳列罪に問われるようなこともありませんでした。
老人の家族からは大変に感謝され、後日警察からは感謝状を頂く運びとなりました。




【周りからの評価の変化】
旅先での出来事でしたので、「旅の恥はかき捨て」ではありませんが、この出来事のせいで、その後に私がおかしな中傷を被ったり、変な噂がたつようなこともありませんでした。
旅行後にこの話を会社の同僚たちにしましたが、大爆笑でした。
特に自分の評価に影響が出るというようなこともなく、いい笑い話が一つ増えたといったところです。




【笑い話にしたか】
この出来事自体には何の悪意もなく、後ろめたい気持ちも全くありません。
ただ純粋に、湯船で溺れている老人を救いたいという善良な考えに基づく行為であり、決して恥じらうものではありません。
しかし、そうは言っても、状況を把握していない従業員の女性や、その場に居合わせたホテルの客たちから見れば、私は正にいい笑い者です。
しかし、その人たちとは恐らくもう一生会うことはないでしょう。
たからこの出来事は、私にとってはとてもいい思い出であり、笑い話です。




【学んだこと】
人を救うためには恥をかくことを恐れてはいけない。
一刻を争う時には決して躊躇してはいけない。
直ぐに行動を起こすべし。



【当時の自分へのアドバイス】
長い人生を生きていく中にあっては、普段自分が想像すらしない、異常で特殊な状況に遭遇したり、予想外の突発的な事件に巻き込まれてしまうことが、誰しも1回ぐらいは必ずあるものです。
そうした時でも、常に自分が置かれた状況を冷静に判断し、適切な対応が取れるように、日ごろから心の準備をしておきましょう。
何時如何なる時でも、人前に出る時には、パンツだけは履けるだけの心のゆとりを持ちましょう。